それぞれの学生大会~OLK×OC×KOLC大会責任者対談・前編~

2018年4月1日、日本オリエンテーリング界を一つのニュースが駆け巡りました―。

 

「KOLC大会とOC大会、11月10、11日に早慶2daysとして開催!」

 

半ばエイプリルフールネタに見せかけたその発表は、多くのオリエンティアに驚きと期待を与えました。

 

それから1か月半、大会HP(こちらも2days仕様!)やプレ要項も発表され、その全貌が少しずつ明らかになっている、第8回KOLC大会第39回早大OC大会

 

今回は、そんな両大会、そして第40回東大OLK大会の3人の大会責任者にお集まりいただき、コラボ大会の経緯や、大会準備の裏側、そしてお互いの大会のイメージなど、学生大会のあれこれについて幅広く語ってもらいました。

 

左から、OLK・高見澤、OC・大橋さん、KOLC・上村さん (以下敬称略)

 


高見澤:第40回東大OLK大会で大会責任者を務めています、高見澤翔一です。今日は集まってくれてありがとう。初めに、自己紹介と、それぞれの大会の概要を教えてください。

 

上村:第8回KOLC大会、大会責任者の上村太城です。今大会は、2018年11月10日(土)に、長野県茅野市の「千駄刈の森」というテレインで開くことになりました。

 

高見澤:CC7(クラブ7人リレー)が昔開かれたテレインだよね?

 

上村:そうですね、4年前にCC7が開かれていて、今の現役では入ったことがある人は少ない、目新しい部類のテレインなのかなと。

 

高見澤:僕はちょうどその時のCC7に出場していたんだけど、岩がゴロゴロしていて、関東近郊にはないタイプのテレインだなという印象でした。OC大会の方はどうですか?

 

大橋:第39回早大OC大会、大会責任者の大橋遼です。OC大会は、KOLC大会の翌日、2018年11月11日(日)に同じく長野県茅野市で開催予定です。テレインは新規開発中で、大会用にNEWテレインを開発するのは27年ぶりのことになります。

あと、公認大会にするために今頑張っているところです。

 

高見澤両日とも公認大会になるんだよね?

 

上村:そうですね、OC大会の方はすでにJOAのサイトに掲載されていると思うんですけど、KOLC大会の方も今申請を進めていて、近いうちに公認大会になっているということを発表できると思います。

 

高見澤:公認大会について聞きたいんだけど、どういう経緯で公認大会にしようってことになったの?

 

上村:KOLC大会は、第5回大会(復活大会)以降、スプリントをやったり、第7回(前回大会)は未開の伊豆半島のnewテレインでやったりということで、今回の第8回大会も新しいことをやりたいなと考えていて。KOLCでは公認大会を開いたことがなかったので、やってみたいなという話になりました。

 

日本離れした良質なテレインが大きな話題を呼んだ、第7回KOLC大会。

 

高見澤:公認大会を開くことのハードルというのは感じなかった?

 

上村:うーんと、僕としてはあまり感じなくて、むしろ、最近東工大大会とか、学生大会で公認大会を開くという機運が高まっていると感じていたので、やるなら今かなあと。

 

大橋:OC大会は、今話があった「機運」というのが一番大きいですかね。KOLC大会とのコラボが決まって、そっちの方は公認大会にするという話があって、役員の間でOC大会の方も公認大会にしないのかって話になって。

個人的には、NEWテレインでやることもあって、これ以上新しいことをやらなくても?という気持ちはあったのですが、そこは他大と足並みをそろえた方が良いのかなと思いました。あとは公認大会にすることで集客も見込めるかなと。

 

高見澤:確かに二日間公認大会というのは参加者にとってはうれしいよね。ただ、OC大会で毎年恒例のクラス分けはできなくなっちゃうよね?

 

大橋:そこはそうですね。OC大会でやってきたレベル別のクラス分けに愛着を持っている人もいると思うので、その人にはちょっとごめんなさいという感じですね…。

 

高見澤:個人的には、OC大会のNEWテレインというのが気になるんだけど、言える範囲でどういうテレインなのか教えてもらえますか?

わざわざ長野まで行ったということは、何か惹かれるポイントがあったと思うんだけど。

 

大橋:テレインの範囲が、もともとゴルフ場にする予定だったところらしくて、造成が中途半端に入っているので、地形としては、きれいではないというか、自然なところと不自然なところが入り混じっている感じです。

 

上村:OCの中で、新しいテレインの仮称とかはつけてないの?

 

大橋:うーん、まだつけてないですね。

 

上村:そうすると、OC内では「あそこ」って呼んでるの?笑

 

大橋:一番使っている呼び名は「市民の森」とか。最新の調査の地図には、「ロイヤルナンハウス」っていう、テレインの近くにあるめっちゃおいしいインドカレー屋さんの名前を付けるというふざけたことをしていました笑

 

チーズナンが絶品らしい。行ってみたい!

 

新規テレインなので、一度名付けたものが結構今後も残ると考えると、ちゃんと決めるのは難しいですね。

高見澤:やっぱり地図名は悩むよね。僕らの大会も、「赤城」というメインタイトルは既に決まっているので、サブタイトルをどうするかという話になって、たくさん候補を挙げた中から、しっくりきたものを最終的に選びました。

 

大橋:OC大会は、たぶんサブタイトルはつけないですね。競技責任者の長谷川のこだわりみたいらしくて。

 

高見澤:それは結構有益な情報だね笑 でも、最近のオリエン界の流れには反しているかも?

 

大橋:この前の大会のテレイン「赤根」もそうですし、OCは結構サブタイトル無し派なのかもしれないですね。

 

高見澤:ちょっと話を変えて、OLKは例年大会を開く際に地図調査を行っているんだけど、最近はOCとかKOLCでも調査をやっていると聞きます。どんな感じでやっているの?

 

上村:今回はリメイクになるので、初の独自調査を行った第7回大会の時とはまた違ってきそうなのですが、基本的にはあまり大人数ではやらないです。第7回大会のメイン作図者は5人でした。その点では、OLKの大人数での調査は独特なのかなあと思います。

 

大橋:OCも、調査能力のある人材がそこまでいないというのと、あとは予算の関係もあるので、やっぱり少数精鋭でやっています。継続的に大会開催地に通うとなると、交通費もかかるので…

 

高見澤:そうだよね。予算ということでいうと、学生大会はやっぱり財政的に宿泊費をかけていられないということもあって、公民館とかに寝袋で寝泊まりしているっていうイメージなんだけど、それもOCやKOLCもそうなの?

 

調査の相棒。

 

 

上村:テレインが自然学校になっていて、その中のロッジを借りたりとか、あと実はこの前OCの方に行って間借りさせてもらったこともあります。

 

大橋:そう、実は僕たちは今お寺をお借りしていて、環境も良くてすごい助かっています。

 

上村:ナンハウスも近いし笑

 

大橋:基準がそこなんだ笑 そうですね、以前使わせていただいていた公民館が使えなくなってしまったので、一度はネカフェに泊まって調査をしたこともあったんですが(!)、今はそのお寺を使わせてもらっているという感じです。

 

高見澤:あと調査の話でいうと、ご飯をどうしているのかという話があると思うんだけど…

 

大橋:OLKはなんかすごい過酷なんでしょ?笑

 

高見澤:過酷というか…大会会計の中で、自分たちで自炊をしているので、多少は予算の制約があるかなという感じです。お昼はおにぎり二つだったりとか。

 

上村:KOLCもお昼はおにぎりがメインかな。サブで各自で何か買う感じ。

 

大橋:OCは、お昼ご飯を前日の夜、「ザビッグ」というスーパーで買ってるんだけど、店内に流れている「ザビッグの歌」っていうのがあって、いつも行っているので歌えるようになっちゃった人もいます笑

 

(調べたら出てきたので… 確かに耳に残るフレーズ。)

 

高見澤:会館担当の人がいて、自炊をするっていうOLKの調査はやっぱり特殊なんだね。ほかにも面白いところだと、ドライバー担当の人がいたり。

 

大橋:ドライバーは調査者と兼ねればよくない?

 

高見澤:OLKの調査は、運ぶ人数が多いし、昼間の買い出しとか駅への送り迎え、お風呂に行くのにも車が必須だから。

 

大橋:えー、俺ドライバーになりたい笑

 

高見澤:いや、それが意外と大変なんだよ笑 カーナビなしでいろいろなところに行かなきゃいけないし、スケジュールも把握しつつ、一日中運転しなきゃいけないし。

 

上村:やっぱOLKは独特だなあ。

 

高見澤:まあ、お互いの事情がいろいろありつつ、それぞれに合った調査のやり方が定着していくってことなのかもね。


お互いの調査スタイルの違いが明らかになったところで、だいぶ長くなってしまったので、前編はここまで。

 

明日公開予定の後編では、お互いの大会への印象や、皆さんが大会責任者になったきっかけ、そして今回のコラボのいきさつなどを取り上げる予定です!ご期待下さい!!

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